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2014年12月1日月曜日

世界で一番住みやすい場所を計算してみた

こんにちは。河本です。

東京は寒すぎず、カラっとした過ごしやすい日が続いてます。

こんな日が続くと日本は世界で一番快適な国なんじゃないか、なんて思ってしまいますね。

ところで本当に世界で一番過ごしやすい地点ってどこなんでしょう?

気象庁が出している数値予報データから計算してみました。
全球の気温 (2013.11.30 06:00+UTC)
(Background image taken from TerraMetrics for educational purposes)

方法

まず元データとして、気象庁が計算している6時間毎の全球域数値予報モデルを取得しました。
これは、6時間毎に地球を0.5度毎に区切った領域全ての気温、湿度、風速、気圧などを計算したデータです。
(ちなみにSynthetic Skyはこれの1時間毎のデータを使ってます)

これを使えば世界中の好きな場所の温度(上図)や湿度(下図)がわかるわけです。

全球の湿度 (2013.11.30ぐらい)
(Background image taken from TerraMetrics for educational purposes)

また、「過ごしやすさ」を定量化するために「不快指数」を使います。

不快指数とは、知っての通り温度と湿度から「不快さ」を定量化する指標です。
ただし、65~70を快適さの中心として、これより高い場合は「暑くて不快」、低い場合は「寒くて不快」という評価を行う指標なため、少し扱いにくいのが欠点です。

そこで、もっとわかりやすい「快適指数」という指標を定義しました。

単純にふるまいが「高いほど快適」「低いほど不快」となるように「不快指数」を変換しているだけです:
快適指数=   (不快指数が67.5以上の場合) 1-(不快指数-67.5)/(85-67.5)
      (不快指数が67.5未満の場合) 1-(67.5-不快指数)/(67.5-55)
(0~1内に収まるよう適宜切り捨て/切り上げ)
パラメータの選択の意図:
67.5=快適指数の快適域の中心
85=「暑くてたまらない」の閾値
55=「寒い」の閾値

この定義から、地球上の全ての場所の「過ごしやすさ」を定義できるようになりました。

以下の図は一昨日(11月29日)の快適指数を計算したものです。
北半球の多くは寒すぎるため青(不快)になってますね。
日本付近は、陸は青(不快)ですが、海にいけば赤(快適)が広がっています。
逆に、南半球は季節は春で、快適さが広がっています。
地球上の「快適指数」(2014/11/29 09:00JST)
以上のデータを過去1年分(2013年11月29日から2014年11月29日まで)を取得し、以下を計算してみました:
1. 平均「快適指数」が一番高い場所はどこ?
2. 「快適日」(不快指数が65~70の間の日)が年間を通して一番多いのはどこ?

結果

1. 平均「快適指数」が一番高い場所はどこ?
各地点における6時間毎の快適指数を単純に平均化し、最大地点を計算しました。
最大地点はここです:
2013/11/29~2014/11/29の間の快適指数平均値。白いマークは最大地点。どこだこれ。
え、うそ日本じゃないの?
最大値の場所(白いマーク)はウガンダ、年間を通して平均快適指数実に87.4の超優良エリアです。
世界で一番過ごしやすいのはヴィクトリア湖のほとり。

ちなみに東京は平均33.6。
以下の年間の快適指数推移を見ると、この差は明らかです。
東京は冬は快適指数がサチってます(寒すぎるんですね)。
ウガンダは年間を通じて高い快適さを叩き出しています。
春と秋以外は東京の快適指数は低い


年間を通じて高い快適指数のウガンダ




2. 「快適日」(不快指数が65~70の間の日)が年間を通して一番多いのはどこ?
各地点において、快適な日(不快指数65~70の間)であった日数の割合を計算しました。
最大地点はここです:

2013/11/29~2014/11/29の間の快適日数割合。白いマークは最大地点。またここか。
やっぱりウガンダです。
ウガンダの快適日数割合は77%。
東京はたったの14.3%なので、だいぶ勝ってます。
どうやら地球で一番快適な場所はウガンダで間違いないようです。

少し調べてみるとウガンダは「アフリカの真珠」「緑の国ウガンダ」だそうです。(ソース
日本が世界一快適だなんて、世間知らずの思い上がりでした。反省します。

まとめ

・老後はウガンダに住みましょう。アフリカって灼熱のサバンナに象が歩いてるイメージしか無かったんですが、全然違うんですね。「どこだこれ」とか言ってすみませんでした。

・今回は温度と湿度から算出した「快適指数」という観点のみで「一番過ごしやすい」地点を算出してみました。他にも「道を歩いてて殺される率」「ハブに噛まれる率」など色んな「過ごしやすさ」の観点を含めて再度過ごしやすさを評価してみたいですね。

・データがあれば、日常のふとした疑問に簡単に答えられるようになります。データを入手する方法や解析テクニックを小学校とかで教えたら、日本はもっと面白い国になるんじゃないですかね?

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